はじめに（がん患者さん・ご家族の方へ）

妊孕性（にんようせい）とは、「妊娠するための力」のことであり、男性にも女性にも関わる事です。

がんの治療では、妊娠に関わる臓器にがんができた場合だけでなく、一見妊娠と関係のないような臓器にがんができた場合でも、抗がん剤や放射線治療による影響で妊孕性が低下したり、失われたりすることがあります。

現在は、医療の進歩によって多くの患者さんが、がんを克服できるようになってきており、将来自分の子どもを持つ可能性を残すために、この妊孕性を「温存する」という選択肢も加わってきました。

広島県小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業について

広島県では、将来子どもを産み育てる事を望む小児・AYA世代のがん患者等（43歳未満）が希望をもって治療にとりくめるように、妊孕性温存療法等に要する費用の一部を助成しています。それにより、経済的負担の軽減を図るとともに、臨床データ等に基づく有効性・安全性の高い妊孕性温存療法の研究促進を目的としている事業です。