新型インフルエンザへの対応について

型インフルエンザについて全国的に児童生徒への感染の広がりが見られ,学校における急激な感染拡大が懸念されているところです。つきましては,学校・家庭で次の点について留意し,適切な対応をしていきたいと思いますので,ご理解・ご協力をお願い申しあげます。

新型インフルエンザの感染はどのように広がりますか。

新型インフルエンザは、ほとんどの方が免疫を持っていないため,通常のインフルエンザに比べると感染が拡大しやすく,多くの人が感染することが考えられます。新型インフルエンザの感染経路は,通常のインフルエンザと同様で,咳やくしゃみとともに放出されたウイルスを吸い込むことによっておこる飛沫感染とウイルスが付着したものをふれた後に目,鼻,口などに触れることで,粘膜・結膜などを通じて感染する接触感染が考えられています。

新型インフルエンザは環境中でどれくらい生きていられますか。

ウイルスは細菌と異なり,生物の中でのみ増殖するため,環境中では状況によって異なりますが,数分間から数時間内に感染力を失うと言われています。しかし,環境中でどれくらい生きているのかといった科学的なデータは一定ではありません。ただし,通常の季節型インフルエンザウイルスで考えても宿主となるヒトがいない状況で生き続けることは困難です。インフルエンザウイルスは,飛沫感染(咳・くしゃみをあびる)や接触感染(感染したヒトが触ったドアノブなどを直後に触り,その後に口を触り口腔内に入るなど)で感染します。

必ずマスクを着用する必要がありますか。

マスクは,咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクをつけましょう。一方で,予防用にマスクを着用するのは,混み合った場所,特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが,屋外などでは,相当混み合っていない限り着用する効果はあまり認められていません。
★「咳や発熱などの症状のある人に近づかない
★人混みの多い場所に行かない
★手指を清潔に保つ

といった感染予防策を優先して行いましょう。

新型インフルエンザを予防するにはどうしたらいいのですか。

ウイルス感染を予防のためには,「手洗い・うがい」をしっかりすることが大切です。手洗いは,外出後だけではなく可能な限り,頻回に行いましょう。
★石けんを使って最低15秒以上行い,洗った後は清潔なタオル等で水を十分に拭き取りましょう。
また,ウイルスが粘膜を通して感染するため,極力鼻や口などを触らないようにしましょう。咳,くしゃみの際の「咳エチケット」も感染防止の上では大切です。咳やくしゃみ等の症状のある人には必ずマスクをつけてもらいましょう。

熱が出たらどうすればよいのですか。どういう症状がでれば新型インフルエンザに感染したか疑うべきですか?

38℃以上の発熱があり,咳や咽頭痛等の急性呼吸器症状を伴う場合にはインフルエンザに感染している可能性があります。また,インフルエンザに感染している方との接触歴があるなども、感染を疑う上での参考になります。ただし,症状で新型インフルエンザと季節性インフルエンザを見分けることはできないと言われています。なお,持病のある方々など、感染することで重症化するリスクのある方は、なるべく早めに医師に相談しましょう。また,もともと健康な方でも,以下のような症状を認めるときは,すぐ医療機関を受診してください。

小児

  • 呼吸が速い、息苦しそうにしている
  • 顔色が悪い(土気色、青白いなど)
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 落ち着きがない、遊ばない
  • 反応が鈍い、呼びかけに答えない、意味不明の言動がみられる
  • 症状が長引いて悪化してきた